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物流コスト削減の重要性と実践的なアプローチ

物流センターの移転・立ち上げを検討中の企業に向けて


先日、個人的にショッキングなニュースが届きました。知人の経営する会社が破産したというものです。1年程前、彼は精神的にかなり参っている様子で、物流コスト削減についての助言を求めてきました。彼の会社の経営状況を考慮し、可能な策を伝えました。彼はそれを実行し、後日「何とか前向いて頑張る」というメールをもらいました。しかし、残念ながら経営状態を好転させることは叶わなかったようです。


彼の会社は外部の物流会社に在庫の管理運営を委託していました。外部委託をしている場合に考えられる物流コスト削減の手段はいくつか存在します。


物流コスト削減の主な手段


  1. 委託先をより安い業者に変更する

  2. 在庫を削減する

  3. 運用、サービス内容を変更し、業者に単価を見直してもらう

  4. 作業量を減らす

  5. 自社で物流業務を行う


これらが主だった策となります。この中で一番、着手しやすいのは「在庫の削減」です。在庫量が減れば「保管コスト」が減ります。業種によって異なりますが、物流経費全体の中で保管にかかるコストは大抵30%以上です。仮に30%だとして、それを10%削減すれば全体コストの3%です。


在庫削減の効果とリスクを検討する必要がありますが、他の策よりも労力は少なく済みます。例えば、業種業態や委託している業者の料金体系によって異なりますが、自社の「保管コスト」が物流コスト全体でどれだけのウェイトを占めているかを把握することが重要です。


業者変更の難しさ


次に、業者変更について考えてみましょう。大抵、数社から見積提案をもらい、現行と比較すれば、現行委託業者の料金やサービスが相場と比べてどうかを把握できます。しかし、物流会社も百社百様です。実際に業者変更をしてみると「結果的にコストが下がらない」とか「トラブルが多い」といった問題が起きることも少なくありません。


業者を変えることは大きなイニシャルコストと労力を要する作業ですから、慎重さが必要です。業者変更を検討する際は、しっかりとした情報収集と分析が求められます。


自社物流のメリットとデメリット


最後に、自社で物流業務を行うことについて考えます。これは様々な前提条件があります。例えば、物流現場を理解し、業務を構築管理できる人材がいることや、好条件の倉庫物件やスペースが確保できることが必要です。


自社で倉庫物件を探す場合、賃貸倉庫で事業を展開している物流会社よりも安価な物件を見つけられる可能性があります。しかし、光熱費や修繕費、荷役作業、輸送費などを自社の他の荷主とシェアしている物流会社と比較して、ランニングコストがどう変わるかをしっかりシミュレーションしないと、大きな失敗になる可能性が高いです。


知人の会社の教訓


前述の知人の会社の経営状態で実行できそうなのは、在庫削減しかありませんでした。業者変更するにも自社管理にシフトするにも、イニシャル費用を出せる余裕がなかったからです。また、彼の会社の保管・荷役・配送等の物流構成比から考えた場合、運用やサービス内容の変更を行っても、コスト削減効果は限られていました。


結果として、在庫を削減する前に2次流通(新古品市場へ卸す)に回し、それでも過多なものを捨てるという策を取ることになりました。


物流への関心を持つ重要性


自社の売上を伸ばすことに目が行くのは当然ですが、モノを扱って商売する以上は、大きな存在である「物流」に関して普段あまり関心を持っていない企業の経営者さんは少なくありません。知人の例のように、「ヤバい」となってから対策を講じようとしても、選択肢が狭まり、効果も限定的になってしまいます。


逆に普段から関心を持って管理していれば、様々な選択肢を持って計画的に対策を講じることが可能です。物流費を20%~30%削減させることは十分に可能です。知人の彼の会社が物流経費削減をもっと早くから講じていれば、会社が救われたとは思いませんが、在庫削減より遥かに効果のある策を講じていれば、事業の維持継続の力になる「原資」が増えていたのは間違いありません。


まとめ


物流費の削減は利益率の向上に直結します。会社が景気の良い時も悪い時も軽視しないよう、しっかり管理することを強くお勧めします。彼が早期に苦境を脱し、再び起き上がる日を待っていることを記しておきます。

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